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あったはずの物がない!!!~知っておいてほしい誤食のこと~

2024.5.9
ブログ

千葉市、四街道市にお住いのみなさま、ブログを楽しみにしてくださっているみなさま、こんにちは。

動物看護師の齊藤です。

今回は飼い主さんが見落としがちな【誤食】について実体験と反省を元にお伝えしたいと思います。

 

わんちゃん、ねこちゃんを飼っている方から

「この子なんでも食べちゃうんです。」というお言葉をよく耳にします。

 

実は、そのような誤食(フードやおやつ以外の本来食事でないものを口にする行為)での病院受診、手術は常に動物病院の受診理由の上位に君臨するほどとても身近なものなんです。

そして、その約半数以上が飼い主様の気付かない所で知らぬ間に飲み込んでいます。

「うちの子は何も食べていないし・・・。」

「うちの子に限って・・・。」

そうおっしゃていた飼い主様の思いとは裏腹に、検査や手術の後にこんな物いつ食べたの!?という事態が非常に多く発生しているんです。

 

かくいう私自身も、恥ずかしながら愛猫『ちっぷ』の誤食による開腹手術の経験者でもあります。

今回は『ちっぷ』の誤食の記録と、皆さんに覚えておいて欲しいことをまとめました。

 

 

我が家の愛すべきおバカちゃん猫『ちっぷ』です

~長い一日のはじまり~

ある日、朝から

・食欲がなく

・水を飲んで嘔吐

・その後、吐くものがなくても空嘔吐

が十数回続いたちっぷ。

うずくまって動かないちっぷ

 

 

すぐに病院に連れて行き、血液検査、レントゲン検査、超音波検査、バリウム検査を行いました。

 

すると写真赤丸のところから通過障害が起きていることがバリウム検査で確認できました。

ここからバリウムがほとんど流れていない様子がわかります。

すぐに緊急開腹手術となったちっぷ、、、

 

手術の結果、取り出されたのは

以前ボロボロにされただけかと思っていたサンダルの欠片でした。

 

実際に摘出された破片

 

無事に手術が成功したちっぷでしたが、次は入院生活です。

腸を切開しているので、術後の食事は時間をかけて流動食→缶詰→ドライフードと慣らしていきました。

元々食欲が底なし沼なちっぷは、次の日からご飯を食べれるようになり、順調に回復していきました。

しかし一日の大半を入院ケージの中で過ごしているため次第に暇を持て余し始めました。

 

誤食での入院の子は、入院中に使用する点滴の管、ペットシーツやタオルなど、入院ケージ近辺にある色々な物を誤飲してしまうリスクがあります。

ちっぷは点滴の管に興味を持ち始めたので、引きちぎったり食べたりしないよう、見ていられない時はこんなに大きなカラーで過ごしました。

 

 

 

術後すぐと手術2日後の様子

ごはん出して!と訴えかけるちっぷ

約5日間ほどの入院で退院してきたちっぷ。

ちっぷが入院中はとても心細く辛い思いをしたと同時に

自分がしっかり見て、対策を講じていれば防げる事だったなと深く後悔をしました、、、。

 

 

そんな自身の経験を経て皆様に強くお伝えしたい事

それは

誤食は防げる疾患である

という事です。

 

犬・猫の病気には防げないものがたくさん存在します。

ですが、誤食は飼い主自身が注意をするだけで回避できるものだという事を覚えておいていただきたいです。

動物は本能で動いているだけです。

その責任は常に飼い主自身にあります。

(先輩獣医さん、看護師さんに私自身がしこたま注意を受けました・・・。)

 

 

そしてその対策は、

~物を置かない~

これにつきます。

 

しつけで誤食を100%防ぐことは難しいです。

元々動物には本能的に気になったものをお口の中に入れて確かめる習性を持っています。

そのため、周りに物を置かない。

これが誤食を防ぐ最短で確実かつ簡単な方法です。

 

ちっぷはというと、、

早急に3段ゲージを購入し、留守にするときにはこの中に入ってもらうようにしました。

窮屈な思いをさせて可哀想だなとも思いますが、2度とあんなに辛い思いはさせたくない!

そう思って慣れてもらいました。

用意した3段ゲージとハンモックの上でまんざらでもないちっぷ

いかがでしたでしょうか?

 

大切なわんちゃん・ねこちゃんの過ごす空間が本当に大丈夫か。

ケージ外でも手の届く範囲に物を置いていないか?

いまいちど確認するきっかけとなれば嬉しいです。

 

何か気になること、困ったことがあれば当院スタッフまでお気軽にご相談ください。

 

 

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