わんちゃん、ねこちゃんが下痢をしている…
家族になって間もない子犬・子猫や、外で生まれて拾ってきた猫ちゃんが家に来てから下痢をしている…
そんな時は糞便検査をおすすめしています。
多くの動物がいた環境や、外の環境では寄生虫に感染していることがあり、その多くは糞便中の虫卵を顕微鏡で観察することによって特定することが出来ます。
今回は顕微鏡写真を使って、どんな寄生虫が見られるのかクイズ形式でご紹介します。
写真は何の寄生虫でしょうか?
①中に分割した卵が見えます
②「未成熟オーシスト」として糞便中に現れています
③虫卵の周りが蛋白の膜で覆われています
これらは1匹の猫ちゃんの便から同時に検出されたものでした!
正解は・・・
①猫鉤虫卵
②コクシジウム原虫
③猫回虫卵
です。検出されたものに対して適切な駆虫薬を投与し、便検査・再投与を繰り返して治療していきます。
寄生虫には人にも感染するもの、同居動物に感染するものがある為、感染が分かったら治療とともに環境対策をする必要があります。
環境対策とは?
- 糞便は速やかに処理し、トイレの掃除を行う
- (体調不良時や嫌がる子を除いて)可能であればシャンプーをし、体表の虫卵を落とす
- 使用したタオルなどは洗濯・乾燥し可能なものは熱湯消毒する
虫卵は顕微鏡でなければわからず、治療しても環境に残ったもので再感染することがあります。
糞便を処理した飼い主様に感染するような寄生虫もいます。
一度、動物病院でペットちゃんの糞便検査をしてみてはいかがでしょうか。
・慢性的な下痢
・食べているのに痩せている
など症状があるときは、お早めにご相談ください。