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一度はやってみたい”爪切り”と”肛門腺しぼり”(前編)

2023.5.29
ブログ

いきなりですが質問です。

皆さんは、ご自宅のワンちゃん・ネコちゃんのお手入れ、どうされてますか?

ご自宅でされている方もいれば、トリミングや動物病院を利用されている方もいらっしゃるかと思います。

 

普段の診察で、よく質問を受けるのが「肛門腺のしぼり方」です!

話には聞くけど、実際にはどうやったらいいのか分からない、という方が多いようです。

 

もう一つは「爪切り」について!

こちらは「切り方が分からない」というよりも「どこまで切っていいか分からない」という質問が多いように感じます。

 

爪切りや肛門腺しぼりを自宅でやってみたい、いう方は意外と多いのではないでしょうか。

そこで、「爪切り」と「肛門腺しぼり」をテーマに、前編と後編に分けてお話ししていこうと思います。

爪切りについて

前編となる今回。まずは爪切りについてお話ししていこうと思います。

先ほども書きましたが、おそらく爪切りに関する皆さんのお悩みのほとんどは、

「どこまで切ったらいいの?」

ということかと思います。

まずは爪の構造について簡単にご説明します!

爪の構造について

爪の図:紫色のところが爪、その中にある赤色のところに血管や神経が入っています

爪は、簡単に書くと上の図のような構造をしています。

爪切りの時に血管や神経まで切ってしまうと、血が出てしまう上に痛みも感じてしまいます。

爪が白い子の場合、血管は透けて見えるので分かりやすいですが、問題は爪が黒い場合です。

何を基準にすればよいのでしょうか?

爪を切った時の断面:真ん中の爪は、血管が出てくるギリギリのところ

爪を切ったときは、まずは断面を確認しましょう。

上の写真をみてもらうと、右と左の爪の断面はうっすらと赤く見えるのが分かりますか?

これが爪の中の血管になります!

対して、真ん中の爪の中心部分は白いリングの中に黒い部分が見えるかと思います。

これが血管が出てくるギリギリのライン!

これが見えたら爪切り完了です!

爪切りの基準となるラインを赤色で示しています。

そうは言っても良く分からないよ…

という方に、もう少し分かりやすい基準を紹介します。

それは肉球の延長線まで爪を切る、というもの。

上の写真に赤色の線を付けましたが、このように肉球のラインに爪をそろえていきます。

ただ、ここで注意が1つ!

実は、爪の長い状態が続いている子では、爪の中の血管が本来よりも先端側に伸びてしまっている場合があります。

その場合、肉球のラインに合わせて切っても出血してしまう可能性があるので注意が必要です。

もちろん個体差もあるので、あくまで1つの基準として困った時の参考程度にしてもらえればと思います。

さいごに

どうですか?

「爪切り」やってみたくなりましたか?

やってみたいな、という方はまずは無理のない範囲でチャレンジしてみてください!

 

ただ、ご自宅で出来ればもちろん良いですが、実際には「爪切りしようとすると動いちゃって無理!」ということもあると思います。

やっぱり難しいな、と思ったら遠慮なくトリミングや病院を利用してくださいね!

 

次回は、後編の「肛門腺しぼり」についてです!

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