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採用情報
当院では“獣医学博士・獣医循環器認定医”をチームに迎え、
心臓病で苦しむワンちゃん・ネコちゃん、そのご家族のための循環器外来を設けております。
近年伴侶動物の寿命が延び高齢化とともに循環器疾患が増加傾向にあります。
特に小型犬の8割は9歳になると僧帽弁閉鎖不全症になると報告されており、加齢により心疾患の罹患率は増加する傾向にあります。心疾患は、病気が進行するまで無症状であることが多く、飼い主様が状態の変化に気が付いた時点では病態は悪化していることもあります。そのため早期の検査と適切な時期でのお薬の開始がその後の健康状態の維持および病態悪化の抑制には重要になってきます。
また、最近では猫の飼育頭数が増加傾向にあります。一部の純血種の猫では遺伝的に肥大型心筋症になりやすいことが報告されています。猫は病気を隠そうとする性質があり、ある日突然、心疾患に伴う重篤な症状がでてしまうこともめずらしくありません。猫の肥大型心筋症は遺伝的影響があり、病気の進行に年齢の影響は概ね関係ないことから若年齢での発症や重症化が認められます。そのため年齢を問わず早期からの定期健診が大切です。
そのため、当院では犬・猫問わず心臓病の健康診断を積極的におすすめしています。
診療担当日:隔週金曜日(10:00~14:00、15:00~18:00)
麻布大学獣医学部獣医学科卒(旧第一外科学教室出身)
岐阜大学連合獣医学研究科博士課程(獣医学専攻)修了、獣医学博士号取得
獣医循環器認定医
はじめまして、こんにちは。
この度東千葉いこい動物病院の循環器診療を担当させていただくことになりました獣医師の吉行です。
私は麻布大学の第一外科教室で循環器学を学び、卒業後は一次診療施設で一般診療に携わりながら麻布大学動物病院循環器科専科研修医にて循環器診療を学び鍛錬しました。その後、東京農工大学外科教室にて循環器診療をさらに研磨し獣医博士号を取得しました。そのため循環器の治療には研鑽を積んできた自負がありますが一般診療も長年携わっていますので何でもお気軽にご相談ください。
当院の循環器外来は、吉行先生のほかに、齋藤崇獣医師(院長)が担当しております。
火・金・土・日曜日に受け付けております。
患者様の状態に合わせて、下記の検査を組み合わせて健康状態を把握していきます。
お話しをすることができないワンちゃんネコちゃん達では身体検査で病気の状態を把握する必要があります。
聴診により心臓の病気の状態や種類も概ね推測することができます。
加齢や心臓、腎臓の機能低下による血圧上昇は全身臓器へ悪影響を及ぼすため、循環器治療薬のほとんどが血圧を下げる血管拡張薬となります。
血圧測定では、それらのお薬がきちんと効いているか、効きすぎていないかをチェックすることができます。
高齢になると肝臓や腎臓の内臓機能が低下することが多く、心臓治療を実施するにあたりお薬を飲む段階で内臓機能が悪化していることは全身状態や健康維持に関わります。
そこで、まずは血液検査で全身状態をチェックしておく必要があり、異常があれば基礎疾患の治療も必要になります。
高齢の疾患を抱えた患者様では特に定期的に血液検査をする必要があります。
また、近年心臓ではバイオマーカーが開発され好成績を得ています。
心臓は血液を送るためのポンプ機能を持った構造臓器ですが心筋や心機能の悪化は画像により完全には把握できず、血液検査の中でも特にバイオマーカーで把握することが重要となります。
これらは、循環器疾患との関連性が報告されており、病気の有無や進行の目印として使われます。
肺の状態や心臓が大きくなっていないかなど外形の異常を把握するために必要な検査です。
肺野に水分が溜まる病気(肺水腫や胸水といった病気)を診たり、心臓が拡大していないかをチェックしたりするために必要です。
無痛、無麻酔で実施することが可能であり、ほとんど負担のない状態で最も心臓の内部構造を把握できる優れた検査となります。
心臓の構造を内部までチェックすることができる上に心機能をみるための指標が数多く存在するため、非常に有用な検査となります。
必ずご予約のうえご来院ください。
循環器認定医による外来診療は隔週金曜日のみとなります。齋藤院長による循環器外来のご予約は、獣医師選択にて齋藤院長を選択し、ご予約内容の入力画面の備考欄に『循環器外来希望』とご入力ください。
検査当日はできるだけ絶食した状態でご来院ください。(水分補給はかまいません)
一般身体検査および聴診/血圧測定/血液検査/胸部レントゲン検査/心臓超音波検査
健康状態の把握をし、血液検査以外の検査によりその場で診断をいたします。
この時点でなにかしら異常が確認された場合には、治療のご説明やお薬の処方をいたします。
所要時間目安:1~1.5時間
検査内容によってはお預かりさせていただく場合がございます。
血液検査は外部業者に依頼するため、後日結果受領と診断をいたします。
飼い主さまには再度ご来院いただき検査と診断の結果をお伝えいたします。(所要時間約30分)
初診では全身状態を把握するために上記の検査の殆どが必要になります。
初診時には上記検査をすべて受けていただいてから、治療のご提案をしております。
再診の場合、状況に応じて必要最低限の検査を実施したうえでの治療となり、都度ご相談しながら診療を進めていきます。
当院の循環器外来では吉行先生による認定医診察料として別途4,400円(税込)をいただいております。
一般診療で吉行先生を指名された場合も上記追加費用のご請求が発生いたしますので、ご了承ください。
詳しい料金については、お気軽に当院までお問い合わせください。
心臓は右側に右心房・右心室、左側に左心房・左心室と呼ばれる部屋があり、それぞれの部屋の間には血液の逆流を防止する弁(右:三尖弁、左:僧帽弁)がついています。
心臓は拡張と収縮を繰り返すことで全身に血液を送りますが、筋肉や弁の異常などにより様々な病気が引き起こされます。
ここでは、犬・猫で起こる代表的な病気について説明します。
老齢の小型犬に多く認められる疾患です。
僧帽弁閉鎖不全症は、先ほど説明した僧帽弁が何らかの理由で上手く働かなくなることで心臓のうっ血がおこり、血液が全身に送りにくくなってしまう病気です。
心臓のうっ血によって、「咳が出る」「疲れやすくなる(運動不耐性)」などの症状が出ます。
また、うっ血が重度になると肺に水分がたまることで呼吸が苦しくなる「肺水腫」とよばれる症状が引き起こされます。
治療は内服薬の投与による心臓の収縮力の増強や血圧・循環血液量のコントロールが主体となります。
肥大型心筋症は猫ちゃんに比較的多く認められる疾患です。
心臓の筋肉が厚くなることで血液をしっかりと送り出すことができなくなり、心臓が大きくなる(心拡大)、胸に水が溜まる(胸水症)など、様々な症状が引き起こされます。
また、心臓内の血液の流れが悪くなると、滞留した血液から血栓が形成されやすくなります。
形成された血栓が、心臓から腹部や後肢の血管でつまってしまうと激しい痛みが発生し命に関わります。
治療は内服薬の投与による血圧・循環血液量のコントロール、血栓を形成しないための抗血小板剤の投与が主体となります。
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