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犬と猫の肺高血圧症について|心疾患のある高齢の犬や猫は要注意

2024.2.20
ブログ

千葉市、四街道市にお住いのみなさま、ブログを楽しみにしてくださっているみなさま、こんにちは。
今回のブログでは、犬と猫の肺高血圧症について、症状や治療方法などについて解説しようと思います。

肺高血圧症は、心臓から肺へ血液を送る肺動脈の血圧が高まる状態を指します。心臓病や呼吸器疾患、フィラリア症などが原因となることが多く、特に心臓病や呼吸器症状がある高齢の犬や猫は注意が必要です。

 

原因

肺高血圧症は単独での発生は少なく、何かしらの疾患に続発して発生する事が多い病態です。原因となる主な病気には、循環器疾患の他、フィラリア症があげられます。

心疾患では、動脈管開存症心室中隔欠損症といった先天性の心疾患犬に多い僧帽弁閉鎖不全症が悪化した結果として、肺動脈圧の上昇を引き起こします。
また、フィラリア成虫が肺動脈に寄生する事から、犬糸状虫症も肺高血圧症の原因となる代表的な病気となります。

その他、血栓塞栓症、呼吸器疾患、腫瘍、内分泌疾患も肺高血圧症の原因となることがあります。これらの病気の多くは高齢で発生するため、高齢の犬や猫には特に注意が必要です。

■病気の詳細はこちらで解説しています。
「犬の僧帽弁閉鎖不全症について」
「猫の肥大型心筋症について」

「犬の三尖弁閉鎖不全症とは?」

症状

肺高血圧症では、症状がはっきりと表面にあらわれる前から全身への十分な酸素供給が不足している状態が続いています。
症状の出始めとしては、動きたがらない、疲れやすい、運動後や興奮した後に呼吸が苦しそうになる、運動していなくても呼吸が荒い、辛そう、などの様子が見られます。
また、舌や歯茎が紫色になるチアノーゼ状態になることもあります。

病気が進行すると、呼吸の状態がさらに悪化し、突然の失神や、そのまま命を落とすこともあります。
腹水が溜まりお腹が膨らむこともありますので、体型の変化には十分注意してください。

診断方法

診断は、症状の確認や身体検査、レントゲン検査、心電図検査、心臓超音波検査などから総合的に判断されます。特に心疾患が原因の場合、心臓超音波検査が有効です。

なお、失神の危険性があるため、診察や検査は動物を興奮させないよう注意しながら行われます。

治療方法

原因となる病気の治療に加えて、内科的なアプローチも重要です。これには、血管拡張薬などの薬物治療が含まれます。また、状態によっては酸素吸入が必要になることもあります。

運動や興奮により失神するリスクがあるため、可能な限り安静にしてあげることが重要ですので、過度な活動は避け、落ち着いた環境を保ちましょう。

さらに、治療により状態が良好に管理されている場合でも、高地への旅行や飛行機を使った移動などで状態を悪化させる可能性があります。
高地では酸素レベルが低下し、心臓や呼吸器系の既存の問題が悪化するリスクが高まりますので、高地への旅行は避けるようにして下さい。

予防法やご家庭での注意点

予防には、原因となる病気を早い段階で発見し、治療を開始することが重要です。特に心臓の病気は進行するまで気づきにくいため、定期的な健康診断での早期発見に努めましょう

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健康な今のうちから、定期的に心臓の状態もチェックしておきましょう。そうすることで少しの変化や異常にも気づきやすくなります。

飼い主さま提供お写真:ポコちゃん

まとめ

肺高血圧症は、心臓や呼吸器の病気など多様な原因によって引き起こされる症状です。定期的な健康診断で原因疾患を早期に発見し、適切な治療を行うことで、肺高血圧症のリスクを減らすことができます。
日頃から愛犬・愛猫の健康状態に注意を払い、異変を感じたらすぐに獣医師の診察を受けることをお勧めします。


 

■当院の関連記事はこちらで解説しています
心雑音に関するあれこれ
心臓病治療を始めてみると
「呼吸が苦しそう」どんな病気が考えられる?
暖かくなってきたらフィラリア予防


当院では循環器外来を設け、“獣医学博士・獣医循環器認定医”の吉行里依子先生をチームにお迎えし専門的な循環器診療を行っております。吉行先生による外来診療は完全予約制となります(隔週金曜日)。当日直前までネット予約受付が可能ですので、こちらのページから空き状況のご確認とご予約をお済ませのうえ、ご来院ください。

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